スタートダッシュですばやく風邪を乗りきる方法

冬になると風邪が流行します。

風邪は万病の元と言われますが、風邪を引くのは悪いことばかりではありません。

風邪をひくと免疫が上がるので身体が丈夫になり、大病にかかるのを防ぐことも期待できます。

熱が出ようものなら、熱のおかげで身体の中にある「がん細胞」を消してくれるかもしれません。

とくに子どもは、さまざまな感染症にかかりながら丈夫な身体をつくっていきますので、風邪を引くことは大切なことなのです。

風邪って何?

風邪って何なのでしょうか?

風邪は、ライノウイルス、コロナウイルス、RSウイルスなどのウイルスが体内に入ることで起こります。

体内に入った風邪ウイルスは、鼻やのどなどの粘膜で増殖します。

このウイルスを身体から追い出して治そうと、熱を出してウイルスの増殖を止めます。

そして、鼻水、咳、痰などで病原体を身体の外へ出していきます。

これらは身体に備わっている免疫力でおこなわれます。

 

風邪の症状は、ウイルスによるものではなく、風邪を治そうとする免疫反応でおこってくるものですから、抑え込むと治りが遅くなってしまします。

解熱剤は、免疫の働きを邪魔するものです。

 

どの風邪症候群でも

インフルエンザ、COVID-19、百日咳、溶連菌感染症などでも、

頭痛、のどの痛み、鼻水、だるさ、発熱などの風邪症状から始まります。

どれであっても、「風邪の症状」に対する最初の手当ては同じです。

初期に素早く対処をして、本格的な症状が出る前にできるだけ治してしまいましょう。

風邪は漢方薬の得意分野

風邪は漢方薬の得意分野ということをご存じでしょうか。

漢方薬は、免疫力を上げて、炎症を抑える作用をもっています。

症状を抑え込まずに、自分の力で治すのでお勧めです。

漢方医学の古典である「傷寒論(しょうかんろん)」は約1800年前に書かれました。

傷寒(しょうかん)とは、熱の出る病、急性病のことです。

傷寒論では、急性病の治療について、病期ごとに治療法が細かく説明されていて、今でも漢方医学のバイブルとして使われています。

風邪に使う漢方薬は、使い方にコツがありますが、切れ味が鋭く、病がすっきりと抜けていく感じを体験すると、ほとんどのはとりこになってしまいます。

「インフルエンザは6時間で治せる」と言うドクターもいるくらいです。

 

風邪の代表的な漢方薬である、葛根湯を中心に使い方のコツを見ていきましょう。

葛根湯の使い方

葛根湯の使い方のコツは

風邪ひいたかな?と思ったらすぐに飲む

ことです。

朝に調子が悪くなって、昼に葛根湯を飲んだらもう出遅れています。

 

「かかったかな?」

だけでいいのです。

確信も、体温計もいりません。

外れてもいいのです。

そもそも、何もないのに飲むわけはありません。

それに漢方は食養生の延長ですから、1回や2回違ったのを飲んだところで取り返しのつかないことは起こりません。

 

そして、2時間後にもう1回飲みます。

ですから、葛根湯はいつも手元に持ち歩くとよいです。

 

葛根湯は身体を温めて、汗を出やすくしてくれます。

お湯に溶かして飲むか、お湯で飲むことをお勧めします。

そのあと、うどんをフーフーしながら食べて、毛布にくるまって寝ると身体が温まってなお良いですね。

それは無理でも、身体を温かくしておくことは大切です。

じんわりと汗が出てきて、そのあとすっきりします。

熱が出ている時に、熱を上げるものを使う・・・ホメオパシーと同じ原理が働いています。

 

症状が治まったら、薬は中止します。

3回目以降飲む必要があるときは、1日3回飲むお薬のように6時間空けて飲みます。

葛根湯を飲むのはせいぜい1日、長くて2日です。

時間が経つと咳が出始めたりして、症状が変わってきますから戦略変更します。

子どもには麻黄湯(まおうとう)

子どもの発熱には、とにかく麻黄湯がお勧めです。

葛根湯のように、熱が出たらすぐに麻黄湯を飲ませます。

すぐに解熱して元気になるので、学校を休むことも少なくなります。

少し虚弱な人は麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)

冷えで始まる風邪や、チクチクした喉の痛みから始まる風邪には麻黄附子細辛湯がお勧めです。

葛根湯が強すぎるような方にも、麻黄附子細辛湯が良いでしょう。

女性や高齢者にも使いやすいお薬です。

葛根湯と同じように、

かかったかな?と思ったらすぐに1包飲んで、2時間後にもう1包飲みます。

身体を温めることも忘れないでください。

麻黄附子細辛湯は、翌日以降もすっきりしないときは1日3回継続して飲むことが出来ます。

 

 

 

 

 

 

 

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