冬じたく
秋の土用
11月7日の立冬の日から冬が始まります。
立冬を前にした今は、秋の土用の時期です。
土用とは季節の終わりに割り当てられた特別な暦で、春夏秋冬それぞれにあります。
秋の土用を過ぎると、立冬を迎えて、暦の上では冬が始まります。
今は、夏の疲れを癒して、やってくる冬に備える時期といえます。
夏の土用といえばうなぎですが、秋の土用は何でしょうか。
秋の土用は、秋刀魚(さんま)なのですね。
青魚を勧められているのですが、この時期においしい魚といえば、何といっても秋刀魚ですよね。
食卓に秋刀魚の塩焼きがあれば、それだけでもう幸せ。
今年の秋刀魚の初物は、漁獲量が少なく、7月中旬、豊洲市場で1kg 10万円の値がつけられたことが話題になりました。
さんまが1匹 12,500円!?
10月に入ってからは漁獲量が増えてきたため、ようやく手ごろな価格になってきました。
冬にむけた健康管理
秋刀魚には、体内でつくりだすことのできない必須脂肪酸であるEPAやDHAが豊富です。
EPA(エイコサペンタエン酸)は、血液や血管の健康維持に必要な栄養素です。
DHA(ドコサヘキサエン酸)は、とくに子どもの脳や神経の発達に必要な栄養素です。
EPA、DHAは体内の脂肪を燃えやすくして、代謝をあげてくれる働きがあります。
血液をサラサラにして、流れをよくしてくれたり、血管をしなやかにしてくれるので、動脈硬化や血栓を予防してくれます。
さらに、悪玉コレステロールや中性脂肪を低下させてくれます。
脳梗塞や心筋梗塞などの予防に役立つ栄養素がたっぷり含まれているのです。
秋刀魚は内蔵も食べられる
焼いた秋刀魚は内臓もいただくことができます。
その理由は、
秋刀魚には胃がないため、食べ物を数十分で消化して排出してしまいます。
秋刀魚漁は夜に行われるため、昼に食べたプランクトンなどのエサはすでに排出されており、内臓にはほとんど食べ物が入っていない状態で水揚げされます。
このため、内臓はほのかな苦味があるだけで、臭みがなくおいしくいただくことができるというわけなのです。
秋刀魚の内臓にも栄養がたっぷり
秋刀魚の内臓に含まれる栄養についてみてみましょう。
♥ビタミンA・・・ハリのある肌作りに欠かせません
♥鉄、ビタミンB12・・・貧血を予防し、疲れにくい体をつくります
♥カルシウム、ビタミンD・・・丈夫な骨や体をつくります
♥ビタミンB2・・・糖質、脂質、たんぱく質の代謝に関与する発育ビタミンンです
♥ビタミンE・・・強い抗酸化作用があります
また出ましたね。
冬じたく
秋になると日照時間が減ることによって精神的に落ち込みやすくなります。
気持ちが不安定になったり、感傷的になったり、以前ならこなせたことをうまく処理できなくなったり、睡眠のリズムが変化してきたりします。
これは、日照時間が減ることによって、脳内のセロトニンが不足することが原因です。
セロトニンは精神を安定させる幸せホルモンです。
太陽を浴びると、セロトニンという物質がつくられます。
セロトニンは、睡眠ホルモンであるメラトニンの原材料となります。
昼間に日光を浴びることも、質の良い睡眠に大切なことなのですね。
太陽の光が少ない冬の間は、セロトニンが減り、メラトニンが十分に生成されないため、気分が落ち込んだり、睡眠リズムが変化しやすくなるのです。
この時期に気持ちの変化がおこりやすいを知っておくと、そういう時期だから仕方がないなと思えて、気持ちが楽になるかもしれません。
対処法がわかれば、恐れる必要もありません。
落ち着かないときは、無理をして前へ進もうとせず、少し立ち止まってみることも大切です。
疲れを癒し、栄養をとって体力をつけ、心身をいたわりながら体を整える。
いい時間をすごして、寒い冬に備えてください。