へリングの治癒の法則

ホメオパシーを使って治療していくときに、どのような段階を経て治癒していくのかという、治癒の方向性をへリングがまとめたものです。

1800年にドイツで生まれたコンスタンティン・へリングは、ホメオパシーを敵対視する反対派から依頼を受けて、ホメオパシーの有効性を否定するために追試を行いました。

しかし、ホメオパシーの効果が非常にすばらしいことがわかり、彼はホメオパシー医に転向します。

その後アメリカに渡り、ホメオパシーの普及に大きく貢献しました。

治癒の法則

治癒の法則は大きく分けると5つあります。

1.体の内から体の外へ

2.上から下へ

3.精神から感情、そして身体へ

4.重要な臓器から、より重要でない臓器へ

5.新しい病気からさかのぼって、過去の病気へ


1.治癒は、体の中心から外に向かう。

これは、症状が体の中心=重要な臓器から、外=重要でない臓器に移行することを示しています。

例:膵炎が治ったあと、皮膚に湿疹が出てきた。湿疹は、おなかなどの体幹に出ていたが、次第に手や足に移っていった。

2.症状の改善が頭のほうから、足のほうの順番におこってくる。

例:首に出ていた湿疹が、手や足に移った。

3.心の病が良くなってから、体の症状が良くなる。

例:そううつ病が治ったあと、怒鳴り散らすことがなくなり、そのあと喘息が治まった。

4.脳、心臓、肺など生命の維持に大きく関与している臓器を、より重要な臓器と考えます。

例:肺炎が治ったあと、子宮筋腫が治った。

5.治癒は、最近の症状から治っていきます。

例:幼稚園のときアトピーを発症し、小学生のときに喘息が出てきて、中学生のときに摂食障害になり、高校生になり死にたくなったというような人が治っていくとき、死にたい気持ちがなくなり、摂食障害が治り、喘息が治ってから、アトピーが治るという順番をたどります。


病気が進行するときは、へリングの法則の逆をたどって悪化していきます。

治癒の法則は病気がどの方向に向かっているかを知る目安になります。

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