ブレインフォグ
頭がだるくて、ボーっとして・・
『風邪を引いて、すぐに良くなったけど
無理をしたら2度も症状がぶり返してしまって
今度は頭がだるくてしょうがない』
『頭がボーっとして寝ているしかない』
という
学生さんがいました。
普段はとても元気な方です。
詳しく症状を尋ねてみると、
・頭がだるくてボーっとする
・ものを考えることができないので
・ベッドで寝ていることしかできない
のが一番困っている、と。
ほかには?
・おでこが痛くて
・ふらふらして
・体がだるくて
・イライラして
・咳が出て痰が出て・・・
それは困りましたね。
頭がだるくてボーっとするのは
いわゆる
ブレインフォグみたいなものでしょうか。
全体を見てみると
風邪を何回もこじらせて弱ってしまっている
様子がとにかく目立ちました。
幸いにも
この方の体質レメディを知っていたこともあって、
候補レメディがすぐに決まりました。
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Phos-ac.(フォス・アシッド)を1粒飲んでもらいました。
そうしたら、
とたんにぐーっと深く眠ってしまい、
翌朝はかなり元気になって
頭もすっきりしていたそうです。
Phos-ac.(フォス・アシッド)
Phosphoricum acidum (Phos-ac.)はリン酸から作られたレメディです。
ホメオパシーの3大お疲れレメディの一つで、
特に精神、感情面の疲れに良いレメディです。
親しい人を亡くしたときのような、
悲嘆などの精神的ショックによく使われます。
でも、精神面のみならず身体の衰弱にも
活躍してくれる頼もしいレメディなんですね。
とにかくエネルギーが欠如してしまった時には
Phos-ac.(フォス・アシッド)が候補の一つになります。
Phos-ac.に関連して
悲嘆のレメディと言えば、
イグナシア(Ignatia)が有名です。
「失恋レメディ」とか、
「お葬式レメディ」
などの別名を持っているレメディですね。
イグナシアの人は、
悲嘆に暮れていても
まだ奥底には力を持っています。
イグナチウス豆から作られたレメディですので
これから発芽して成長していくパワーを秘めているのです。
印象的なケース
以前、
「とにかくやる気がおきない」
ために困っている人の
ライブセッション動画を見せていただいたことがあります。
母親を亡くしてから、
エネルギーが抜けたようになった人でした。
相当なショックだったのですね。
Phos-ac.を処方された後のフォローアップでは
まず容姿の変化に驚きました。
ぼさぼさだった髪にはパーマがかかり
背筋がしゃっきり伸びて
別人のようでした。
仕事にも再び取りかかり、
また新しい人生を進み始めていました。
やっぱりホメオパシーはすごいです。
Phos-ac.は基本キットには含まれていないレメディですが、
守備範囲は広く、
病後に弱ってしまった人にも
よいレメディです。
元気になった学生さんに
頭がぼーっとしていた時のことを
改めて尋ねてみたら、
「考える力が30%しかなくて、何もできなかった」
と教えてくれました。
こんなに切れ味よく
頭のもやもやを取り去ることができるのは
ホメオパシーならではですね。
慢性化する前に対処できたことが
速やかに良い結果を得ることにつながりました。
自分の体質レメディを知っておくと
何かあったときに早く対処できるようになります。
どんな場合でも、
こじれたり
慢性化しないように
早めの対処が肝要です。